連鎖
その霊がでるという家に行ってみた。
なるほど、長年人が住んでいなかったのか、埃にまみれ、虫が住み、蜘蛛の巣はあちらこちらに張っていて、
まあ、よくある、お化け屋敷のようだ。
出てくる気配がないので、とりあえず、呼びかけてみた。
そして、姿を現した霊は、今までに見たこともないほど禍々しい雰囲気を放っていた。
なにをどうしたらこうなるんだろうか。
何故か、俺の何かがこの人を知っている、そう叫んだ。
でも、、ここまで来たら最早人じゃない…
早く成仏してもらわなければ…
いちかばちか、遠まわしに成仏してもらうように頼んだ。
強引にことを進めれば俺が呪われそうだ。
しかし、驚いたことにすぐに頷いてくれた。
そして、初めて言葉を放つ。
「私に…触れてみて…?」
しかし、彼女に触れれば、俺が、取り込まれる。
だから、否定した。