お嬢様 × 御曹司
「…そういえば、あなたと共にいた彼とは、どういう関係なのですか?」


「‼︎」


思わず反応してしまい、犯人の興味を煽ってしまったことに後悔。


こちらが反応できない以上、好き勝手言われる。


あーあやっちゃった。


「ほう、予想外の反応ですね。」


平常心平常心平常心平常心…


「だが、あなたならわかるはずだ。」


耳を貸しちゃいけない。


こいつは、私が泣いたり困ったりすることを好む。


ってことは、核心をついてくる可能性もゼロではない。


「財閥の娘と関わることが、相手にとってどれだけ辛いことであるか。」


私は、思わず俯いてしまった。


なんで、こいつにわかったようなことを言われなくちゃならないの!


ほんっと不愉快キマワリない。


それはわかっているのに、その言葉が私の心に突き刺さる。
< 49 / 161 >

この作品をシェア

pagetop