フォルドス
スウーーー
白い光がぷかぷかうかんでいる。この神は、、、

『..! ..ゼウス....さ…ま?』
日中浮気三昧なゼウス様があらわれるなんて!!
ヘラ様は変わらず泣きながら私を抱きしめたままはなさない。
ゼウス様はやっと実体をつかめたようで、御自身の体を、少しさすり、こちらに視線をおとした。
「ゆーり。これはどういう状況だ?..何故ヘラが悲神に、なっているのだ。」
いつもの、ゼウス様とは違って真剣な瞳に思わず硬直してしまう。今自分の目の前にいるのが、天空神ゼウスなのだから。全知全能、神々の王....。。
『..ぱ、パンドラとは誰なのかを聞いたら。』
その先はくちごもってしまった。
「..!」
ゼウス様は少しの間目を見開いて、
〝なるほどな..〟
と一つつぶやくと、ヘラ様を私から引き離した。ヘラ様はまだ泣いておられる。ゼウス様のことも今は視野にはいってない。
「..ヘラ..」
ゼウス様がヘラ様の腕をもち、名前を囁く。
「…パンドラはもういない。」
ゼウス様は冷たく言い放った。
その一言がすべてだった

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