素直に
「ばかやなー。ナオは。笑」

彼はそう言って私の髪の毛を荒らす。

ばかやろう。

「もー!なにするんや!」

今日くし忘れたんや。それに髪の毛染めたばかりだから余計絡まるんや。

ばかやろう。

仕方なくてぐしで直す。

「ナオの髪の毛ボサボサー笑」

ケラケラ横で笑う彼。

ムカついたから、ワックスで整ってる彼の髪の毛もグチャグチャにしてやろうと思ったけど

反射神経がいいキミ。

あっさり手首を持たれ阻止された私。

あー。それが男女間の力の差ってやつか。

「っっ」

それでも頑張る私。

「ざーんねん笑」

それを面白がって笑うキミ。

悔しい、悔しいけど。

ムカつくキミだけど、こんな時間が私の白い心に、黄色く色を付けてくれるんだ。

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