「君へ」 ~一冊から始まる物語~


私はその場に固まってしまった。


「小崎さん?」

「玲ちゃん?」


たくさんの人が私を心配してくれていた。


「すみません。知り合いに同じような名前の人がいたので。」

「そうなんだ。それは是非あってみたいな。」


私は紙の上の文字たちをじっと見つめた。

見れば見るほど春稀の手紙の字に似てるなと思った。

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