「君へ」 ~一冊から始まる物語~
唯都と青波の約束
**********************4年前*************************
俺はある日部屋に入るとベランダから入ったであろう青兄と兄貴がいた。
俺の家と玲波の家は隣なのでそんな事は容易かった。
「どうしたの?青兄、兄貴」
「ちょっと唯と都に話があってな。」
そう言って青兄は真面目な顔になって話始めた。
「これから俺達は玲波に近づいたら駄目だ。」
青兄は突然変な事を言い出した。
「なんでだよ?」
兄貴が笑いながらきいた。
でも青兄はにこりともしなかった。
「知ってるだろ。玲波がいじめられていること。
その原因が俺達だってことも。」
俺達兄弟は黙ってしまった。