「君へ」 ~一冊から始まる物語~
私は小さい頃から本を読むことが好きだった。
2個上の私の兄は、小さい頃よく私に読み聞かせをしてくれたり、オススメの本を教えてくれたりしたので、その影響だったと思う。
そのおかげで、自然と読書量は増えていった。
しかし私はある日を境に全く本を読まなくなってしまった。
正しく言うと、読む気になれなくなってしまった。
そんな私をここまで導いてくれたのは、唯都と、その兄で私の兄と同い年だった都兄だった。
都兄、本名小崎都斗(みやと)は私を実の妹のように可愛がってくれている。
本を読まなくなってしまった私にいろいろな本を勧めてくれたり、唯都と協力して読み聞かせをしてくれたりした。
この2人のお陰で今、私は生きている。
この2人が私の心臓となっている。あの2人なら私はどんな時も信じることができる。