「君へ」 ~一冊から始まる物語~
一大事
私がいつもの様に朝起きて、ポストを除くといつものとは違う、見慣れない手紙があった。
赤と青と白の殺風景な封筒には英語で
『Dear MiyatoOzaki, Yuito and Reiha
From mother&father 』
と書いてあった。
「フロムマザーあんどファーザー????
都兄!!!!唯都!!!!」
私は急いで家の中に入り、都兄たちに駆け寄った。
「朝っぱらからどうしたんだよ。」
先に起きてきたのは珍しく、唯都だった。
唯都の顔を見ると、少し隈が出来ていた。
「唯都どうしたのその隈。眠れなかったの?」
「本読んでたら止まらなくてな。」
そう言ってる唯都の顔色はとても悪く見えた。
そして会話が途切れたときに目を合わせて話せたという嬉しさがこみ上げてきた。