「君へ」 ~一冊から始まる物語~
私は都兄が来るまで唯都のおデコに乗っているタオルを何回も換えた。
駅員さんが『少し休んだら』と言ってくれたが、不安で唯都から離れられなかった。
電話から2時間ぐらいたった時都兄が駅に到着した。
「唯都!!玲波!」
「都兄。唯都なら少し落ち着いたよ。」
唯都の熱は薬のお陰か少しだけ下がっていた。
でもまだ高い事は変わっていなかった。
「ありがとうございました。」
「ありがとうございました。」
私と都兄は駅員さんたちにお礼を言うと急いで病院に向かった。