「君へ」 ~一冊から始まる物語~
「そのー玲波のファーストキスはとっくに終わってるぞ。」
「えっ?!」
私は唯都の告白に変な声を上げて驚いてしまった。
「でもそれは応急処置だからノーカンだな。」
私はそこまで言われてやっと思いだした。
私が川に飛び込んだとき真っ先に助けてくれたのが唯都だったらしい。
私は水を大量に飲んで息が無かったらしいが、唯都の応急処置のおかけでいちめんを取り留めたらしい。
だから私が今生きているのは全て唯都のお陰だ。
恐らくその時の人工呼吸を言っているのだろう。
「応急処置はノーカンだよ。」
という事で私のファーストキスはすんでいないことになった。