「君へ」 ~一冊から始まる物語~
深くなる闇のなか、大好きな声が聞こえた。
「玲波、お前は生きろ。これからどんなに苦しいことがあっても、その何十倍も幸せな未来が待っている。
それと、今まで玲波がずっと苦しんでたのを知ってたのに、助けてあげられなくてごめんな。大好きだよ。俺の可愛い妹。」
そして最後には
「ありがとう。」
そう言ってその声は1点の光となり、私を導いた。そして目が眩むほどの輝きを放ち、消えていった。