「君へ」 ~一冊から始まる物語~
始まりの場所で
学校帰り、私は生徒会の皆さんと、晴と唯都のお見舞いに行った。
唯都はまだ目を覚していなかったが、それでも皆はお見舞に行きたいと言ってくれた。
私は喜んで案内した。
「唯都みんなが来てくれたよー」
返事は返ってこいことを分かっていたが、私は唯都に話しかけた。
唯都と繋がっていた機械類は跡形もなく消えていた。
唯都は普通に眠っているようだった。
私たちは唯都を囲んで色んな話をした。
それこそ学校で話せないようなことなどもあったが、笑い話が多かった。
唯都を見ると笑っているように見えた。