「君へ」 ~一冊から始まる物語~

始まりの場所で



学校帰り、私は生徒会の皆さんと、晴と唯都のお見舞いに行った。

唯都はまだ目を覚していなかったが、それでも皆はお見舞に行きたいと言ってくれた。

私は喜んで案内した。


「唯都みんなが来てくれたよー」


返事は返ってこいことを分かっていたが、私は唯都に話しかけた。


唯都と繋がっていた機械類は跡形もなく消えていた。

唯都は普通に眠っているようだった。


私たちは唯都を囲んで色んな話をした。

それこそ学校で話せないようなことなどもあったが、笑い話が多かった。

唯都を見ると笑っているように見えた。



< 224 / 254 >

この作品をシェア

pagetop