「君へ」 ~一冊から始まる物語~
「俺と玲波は結婚を前提に付き合う事になりました。」
私は結婚を前提と考えていた唯都に少し驚いた。
みんなも少し目が点になっていたが、
「おめでとーーー玲ちゃん。唯都君。」
と言ってくれた晴を始め、
「やっとくっついたかー」
「玲波ちゃんを泣かせたら承知しねーぞ。」
「おめでとうございます。玲波先輩。唯都先輩。」
「唯都に幸せにしてもらうんだよ...小崎さん。」
「夛成来先輩玲波でいいですよ。」
「わかった。れ、玲波。」
そこでドッと笑いが起きた。
でも唯都の目は笑っていなかった。
「唯、ヤキモチか」
「会長うるさい。」
「唯都が妬いてる〜」
「莉樹もうるさい。」
みんなで唯都をからかい始めた。
唯都は迷惑そうにしていたが内心はとても笑っていると思う。
私にはそう見えた。