「君へ」 ~一冊から始まる物語~


「着い...たぞ。」


街の高台にあるその公園は街が一望出来る結構いい夜景スポットだ。

だが、あまりにも高台に位置しているため訪れる人は少ない。

都兄と唯都を見ると少し疲れていた。特に唯都の方は私も乗っていたので汗だくだった。

毎年話さなかったのはこれも関係していたんだなと思った。

なのに今年は私が話しかけたせいで余計疲れたのだろう。

唯都は


「はぁ...はぁ...ごめん。少し...休憩...させて...」


といった。

私はせめての罪滅ぼしのつもりで


「ジュース買ってくるよ。」


と言って自販機へとむかった。


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