「君へ」 ~一冊から始まる物語~
その代わり、晴の事を少しだけ知れた。
晴はお父さんとお母さんと病弱な妹の4人暮しで、お母さんは妹に付きっきりで病院にいるのであまり顔を合わせていないらしい。
家の事も全て晴がやっているらしい。
私は分担しても大変なのに晴は凄いなって言った。
「慣れればへっちゃらだよ。」
っと言った晴の顔はそうは見えなかった。
「本当に?」
「本当だって!そういえば玲ちゃんのとこ、お父さんとお母さんは?」
話をずらされたが、あまり触れて欲しくないのだろう。
それた話に乗っかった。