「君へ」 ~一冊から始まる物語~



そして2日目、


「晴!!起きて!!」

「うーん...今何時?」

「5時。」

「早すぎでしょ!」

「体起こさないと頭も回らないよ!」

「うーん」


晴は寝起きが非常に悪かった。



「おはよう」
「おはようございます。」

私が苦労して晴を起こして下に行くと既に都兄と唯都が朝食の準備をしていた。


「ごめん。私が食事係なのに。」

「いいのいいの。雨宮さんがいる時は俺達に任しなって言ったでしょ。」


都兄は晴が来ると聞いてよろこんで仕事を貰ってくれた。


「うわー美味しそう。」


晴も都兄が作った朝食に興味深々だ。


「じゃあ食べようか。」


「「「「いただきます。」」」」


昨日の夕食の時も思ったが、こうしてみんなでご飯を食べると合宿感が出てくる。


「「美味しい。」」


私と晴は言葉がハモった。

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