「君へ」 ~一冊から始まる物語~


朝食を食べ終わると本来の合宿の目当ての勉強時間となった。


「ビシバシ行くからな。」

「俺も手伝うよ。」


そう言って唯都と都兄は眼鏡をかけた。

2人ともいつもコンタクトだが目を傷つけるのが嫌らしく、勉強する時は眼鏡をかけていた。


「玲ちゃん!どうしよう。お2人の眼鏡姿がカッコよすぎて集中出来ない。」


そう言って晴は私の方を見た。


「なんか言った?晴。」


晴がこっちを向いて驚いている。

実は私も普段は裸眼だが、勉強する時と、本を読む時は眼鏡をかける。

恐らく、怖さが倍増したのだろう。


「れ、玲ちゃん。美人すぎ。」

「えっ?」


またしても晴に初めてを貰った。


「雨宮さんにもわかる??玲波眼鏡かけると綺麗になるよね!」


都兄が晴にいらん事を言う。


「勉強しないなら追い出すよ晴!!」

「ごめん玲ちゃん。見とれすぎた。」

「もーー。」


そう言って唯都のスパルタ授業が始まった。

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