ばかって言う君が好き。
June
『明日、楽しみだね。』
『楽しみですね。』
初めてのご飯から一ヶ月、私達は水族館へ行く約束をした。
返事を待ちながら明日の服を決める。
やっぱりスカート?やっぱりピンク?
ちょっと……狙いすぎ?
ピンポーン
彼からの連絡。
『いい加減、敬語止めろってばw
10時に向かいに行くから、遅刻しないようにね。』
くすっと笑いながら、また鏡の中の自分とにらめっこ。
ピンポーン
ん?また直人かな…?
『スカートがいいなぁ、
なんて言ったら……やっぱりキモイよね
ごめんw 』
「……もう。」
自然と笑みがこぼれる。
『そっちこそ寝坊しないでね。
ばーか笑』
携帯を閉じて、ベッドいっぱいに広げた服をしまう。
ふう、一息。
先月買ったばかりのトップスと、彼がねだった“それ”を鞄の傍に置いて、私は横になった。