君に触れたい……。
噂に聞いた程度だが、綾崎は春休み、交通事故で入院したらしい。


それも結構な重態である、という話だった。


だからこんな所に居る筈がない……のだが。


「……誰? 私を、知っているの……?」


俺の声にこちらを見た綾崎。


同時に、言われた言葉に驚いた。


"……誰?"


そう、訊かれた。
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