君に触れたい……。

透明少女

桜が、辺りを華やかに彩る。


今春から、


と言うか先週から高校二年生になった俺ーー九葉鈴(ここのはすず)は、まだ慣れない自分のクラスに向かっている。


始業時間までまだ一時間以上あるせいか、回りを見ても、誰も居ない。


校庭から部活動の掛け声が聞こえる以外、音もない。


とても静かだ。


何故こんな時間に登校しているのかと言われると、正直返答に困る。
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