君に触れたい……。
微笑んで、言う。


「私は霊体だから、日の光を受けられないみたい……。それに、体温もないから……」


言われてから、気付いた。


それはそうだ。


普通なら触れることも叶わない、雪の身体。


霊体の雪に、陽光も、熱も、届く筈はない。


「……寂しい……?」
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