君に触れたい……。
こんなことは初めてで、不思議に思った俺は池からの回りの茂みを歩いて回った。


「雪ー? 居ないのか?」


「あ、鈴君!」


不意に雪の声が響いた。


声のした方を見ると、雪は木の枝に腰掛けていた。


元気そうにパタパタと手を振っている。


俺が軽く振り返すと、雪は嬉しそうに笑った。
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