君に触れたい……。
突然立ち上がった俺を目を丸くして見上げる雪。


しかし俺は気にせず、言った。


「ごめん、雪。俺一旦帰るわ。夕方にまた来る」


そう言って、俺は雪の言葉も聞かず、走り出した。


「えっ、ちょっ!? 鈴君~?」


と言う雪の声が聞こえたが、無視した。


今はとりあえず、急ぐのだった。


間に合うように。
< 48 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop