君に触れたい……。
雪が生き霊だと分かった後、雪は一人で家族の後を追ったらしい。


そして、病院の場所を知ったらしい。


「……行くことで、何か思い出せたら良いけど……」


不安そうに瞳を伏せる雪。


そんな雪に俺は言う。


「大丈夫だよ、雪。あまり思い詰めない方が良い」


「……ん。ありがとう、鈴君」


そう言って、雪は俺の手を取った。
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