君に触れたい……。
温度のない手に多少の寂しさを覚えるが、気にしない。


今は、雪の心配を解消してやりたいから。


「……ここだね?」


「……そう」


「じゃ……行こうか」


病院の受け付けに向かい、面会の申請をする。


エレベーターに乗り込み、雪が眠る病室へと足を進めた。
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