君に触れたい……。
挨拶をし、そんなことを訊いた。


しかし訊くまでもない。


何処を見ても、目の前の女性は雪とそっくりなのだから。


女性は微笑んで、答える。


「はい、はじめまして♪ 雪のお友達かしら?男の子の面会は少ないから、何だか嬉しいわ」


茶目っ気のある物言い。


本当に雪とよく似ている。


いや、正確には雪が似ているのだが。
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