君に触れたい……。
柔らかな熱が、雪から伝わってくる。


「ありがとう、雪。戻ってきてくれて……」


「私こそ。待っていてくれて、ありがとう、鈴君」


寒さの厳しい冬。


俺達はようやく、


出会えた。


互いの熱を、


初めて感じられた。


繋いだ手から、


互いの存在を認識出来た。


この時起きた奇跡を、


これから先もずっと、


忘れない。














< 94 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop