スキ・泣き・恋
葉山〜




「親父は俺の幸せより自分の名誉が大事なんだよな!」








文化祭終わって、俺は親父の部屋に入った…。







「でも、約束は約束だろ…!」







なにが約束だよ…。







「親父、お願いだ…。
和泉と付き合うのを認めてくれよ…。頼む!」








土下座までしてるのに…。








「ダメだ…!」








親父…。










そこまでしてでも駄目なのかよ…。










「もういい!
分からずやの親父と話してても仕方ない…。」








「勇…!」









ちくしょー!










あのクソ親父…。











「お兄ちゃん!」







「静奈…!」








来てたんだ…!








「静奈!
何しに来たんだ…!」








「失礼な…!
お兄ちゃんの心配して来たんだもん…!」








あっそうですか…!








「お兄ちゃん…。
安梨の事で悩み過ぎて、ちょっと老けた?」







老けたって…。







「俺はそこまで老けるか…。」






「その息…!」




「…!」





俺の為に、わざと…!







「有難うな!
静奈…!」








「どういたしまして…!」







妹に慰められるなんてお兄ちゃん失格だな…。









「あら、勇さん!こんな所に居たんですか?」






どこでも出る女だな…。








「何の用だよ…!」








今は秋乃宮の顔みたくないんやけど…。






「実はね、お母様がね結婚するんなら、早くした方がいいって言うてね?
式場とか決めたんだ…!」








式場って…!







「俺はお前と結婚なんかしないって言うたハズだ…!」







「でも、勇さんのお父さんと内のお母様で式場も決めてらしたわよ…!」








あのクソ親父、どこまで勝手にしてんだよ…。







「本人がしたくないのに、無理やりするのはよくないと思うけど…!」







静奈のゆうとおりだと思うけど…。






「これは親が決めたこと…。
静奈さんには関係のないはずよ…!」






静奈…!







「おぉー。
彩葉さん、こんな所に居たのですか?」







親父…。








「スミマセン!
お父様!」







お父様…?









「親父、式場決めたってホントか?」







「なんだ、彩葉さん喋ったのか?」







ホントなんだな…。







「親父、なんで勝手な事…」






「彩葉さん!
ワシの部屋で打ち合わせをしましょうか?」







聞いてない…。







「そうですね…!」







秋乃宮も親父の通りにやってるし…。









俺は、本当に和泉と幸せにはなれないんだ…!
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