スキ・泣き・恋
「桜…。」



「わかった…!
桜が着いて来てくれるんなら行くよ…。」




さすが、おばさん…。





「安和君、貴方も送って行ってあげるわね…!
お母さんも葉山君も心配して家で待ってるみたいだから…。」






あの人が…?





「帰らない…!
あの人がいるんなら…。」








帰りたくもない…!









「でもね、安梨が聞いた話だと
葉山君、安和君を追いかけて探してるみたいだよ…。」




俺を…?






「安和君はまだ、小学五年生だしまだまだわからない事、いっぱいあると思うけど、安和君を1番大事にしてるのは、安和君を想ってる子だと思うよ…。」







1番大事に想ってる子…。








「お母さん、梨巳…。」







「それに、葉山君も携帯置いていって、まだ探してるみたいだし…。早く帰ってあげよう…!」









あの人が…?



父親でもないのに…!







「…!」







「送っていってあげるから…。
ねっ?」







「う…うん!」









俺、あんな人、嫌いなのに…。







それなのに、気になって仕方ない…。






「じゃ、ご飯にしましょうか?
安和君も食べるでしょ?」






「あっ、はい!
いただきます…。」







おばさん、椛ちゃん、桜さん、賢さん、大和さんと俺で囲んで食事をした…。







お母さん…。






心配してるだろうなぁ…!








梨巳も…。







「安和君、美味しい?」






「ハイ、美味しいです!」







「良かった…。
まずかったらどうしょかと思ったわ…。」







「あはは…。」






梨巳もどうしてるかな…?








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