スキ・泣き・恋
葉山〜




彼奴の事を好きって気づいてから、俺はおかしい…。







「ねぇ、何で私が彼女の〟フリ〟したの?」





いきなりそんな話を持ちかけてくる彼女…。







「和泉がしか居なかったから」




俺はそれしか答えられなかった…。






本当は好きって伝えたい…。





「…」






お互い黙ったまま…。






好き過ぎて困る位、俺はどうかしたのかも知れない…。









「じゃ、送ってくれて有難うネ!」





「あぁ〜。」







あっとう言う間に和泉の家に着いてしまった…。







「い、和泉…!」






俺は思い切って伝えたい…。







「…な、何?」






俺はお前が…。






「和泉の事が…!」






ガチャ〜





「あら、やっぱり安梨じゃない!
お帰りなさい!」






和泉のお母さんだ…!






「もぅ!
出てこないでよ…!」






和泉と顔がそっくりだ…。






「あら、友達?」





「アッハイ!
葉山勇です!」







優しそうなお母さん…!







「いつも、安梨がお世話になってるわね…!」






安梨が優しいのはお母さん譲りなんだ…。








「もう…。
いいでしょ!中に入ってて!」







「はい、ハイ!」





和泉の奴、照れてるのかお母さんを中に入れて…。







「ゴメンね!
お母さんが出てきたから、話出来なかったよね?」






話の途中だったんだ…。






「いや、、
構わないけど…!」







タイミングが逃したし、又今度でもいいか…!





「話って何?」





「いや、又今度でも話すよ…!」






今は〟フリ〟だけでも十分だしな…。







「分かった…。」







「じゃぁな!」







彼奴をいつか〟俺の物〟になるんだから…。





その時にちゃんと告白してやるよ…。






和泉が好きだ〜ってな…!







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