マルチな彼女に首ったけ!
★篠原慎 side
「篠原君、町コンの一次会終わったら女の子と消えたんだって?」
月曜、朝の挨拶よりも早く山本君が言う。
俺は頭を抱えたくなったが、
「ノーコメントで」
と答えておいた。
参加者のほとんどが二次会に行ったようで、俺達二人が行かなかったのは、かなり目立つ事だったみたいだ。
「カップル、成立かな?」
「どうでしょうかね」
俺の方が、どうなったのか知りたい。
昨日はうやむやの内に食事を終え、ビールを追加する事なく帰って来たのだった。
勿論、お礼のメールを送る事は忘れなかった。
でも、次回の約束をする訳でなく、曖昧な友達だった。
勤務時間が違うから、偶然会う事はあまりなさそうだし。
昼休みになって、スーパーマーケットに行ってみた。
彼女の勤務時間も聞いてないから会える望みは低かったが、彼女のテリトリーに行きたかったのだ。
店内をそれとなく見回すが、やはりいないようだ。
俺はお決まりの缶コーヒーを買うべく手にし、レジへ向かおうとした。
?
何かが気にかかった。
なんだろう?
もう一度見回す。
店の奥に仕切り窓があり、その中の人が目についた。
白いエプロン、帽子、マスク。
惣菜を作っているようだ。
「秋川さん?」
思わずつぶやく。
いつもと違う格好だが、確かに彼女だった。
惣菜作りまでしているのか。
何でも出来る人なんだな、と感心してしまう。
あまり長く見ていると不審者になってしまうので、彼女が作ったとは確信はなかったが買う予定のなかったコロッケを買って満足する事に決めた。
彼女も仕事頑張っている。
俺も頑張るとしよう。
月曜、朝の挨拶よりも早く山本君が言う。
俺は頭を抱えたくなったが、
「ノーコメントで」
と答えておいた。
参加者のほとんどが二次会に行ったようで、俺達二人が行かなかったのは、かなり目立つ事だったみたいだ。
「カップル、成立かな?」
「どうでしょうかね」
俺の方が、どうなったのか知りたい。
昨日はうやむやの内に食事を終え、ビールを追加する事なく帰って来たのだった。
勿論、お礼のメールを送る事は忘れなかった。
でも、次回の約束をする訳でなく、曖昧な友達だった。
勤務時間が違うから、偶然会う事はあまりなさそうだし。
昼休みになって、スーパーマーケットに行ってみた。
彼女の勤務時間も聞いてないから会える望みは低かったが、彼女のテリトリーに行きたかったのだ。
店内をそれとなく見回すが、やはりいないようだ。
俺はお決まりの缶コーヒーを買うべく手にし、レジへ向かおうとした。
?
何かが気にかかった。
なんだろう?
もう一度見回す。
店の奥に仕切り窓があり、その中の人が目についた。
白いエプロン、帽子、マスク。
惣菜を作っているようだ。
「秋川さん?」
思わずつぶやく。
いつもと違う格好だが、確かに彼女だった。
惣菜作りまでしているのか。
何でも出来る人なんだな、と感心してしまう。
あまり長く見ていると不審者になってしまうので、彼女が作ったとは確信はなかったが買う予定のなかったコロッケを買って満足する事に決めた。
彼女も仕事頑張っている。
俺も頑張るとしよう。