2度目の初めまして。
私はさきほどのコンビニ袋を持ち上げて見せた。
その中には、美味しそうなコンビニ弁当が入っていた。
白米にごまがかかっていて、コロッケと白菜。
きゅうりの漬物が少し入っていて、バランスは取れているが、
いい食事とは言えないだろう。
私もそれを重々承知の上で見せたのだ。
「私、料理苦手なんです」
「なら、これからは俺が作るよ」
神崎さんの優しい笑顔がまた私の胸に刺さった。
裏がないような笑顔は、私にとって眩しすぎて受け入れづらかった。
だけど、そんなことは言わないで心にしまっておく。
「あの、神崎さん」
「ん?夏哉でいいよ」
「いや、それはさすがに……」
なんで仕事なのにそこまで親しくするのだろうと疑問に思ったが、もしかしたら彼はバイトらしいし、まだそこら辺のこともよくわかっていないのではないだろうか。
なんてありきたりなことを考えてしまった。
「そうだなぁ……周りからはナツとか呼ばれてたけど」
「は、はあ」
「ナツって呼んでよ」