【B】きみのとなり


「安田さん、それ、赤ちゃんねー。
 早く会えるといいわねー」


頭が出てきた後は順調で赤ん坊がアイツの体から出てくる。
赤ん坊は、おぎゃあっと産声を上げた。



ようやく出てきたそいつは、
すぐに氷夢華の体へとぴったりとくっつく。


「元気な男の子です。

 お母さんは少しお休み頂いて、
 赤ちゃんはこちらでお預かりしますねー」



その後も氷夢華の処置は続いて処置の後、
氷夢華はゆっくりと眠りについた。


そんなアイツの傍で、エターナルペンダントを握りしめながら、
アイツの寝顔を見つめる。




『海生……。

 海に生きるって書いて、
 海生にしたいって言ったら、アイツは受け入れてくれるだろうか。

 
 海斗……お前の一字を貰っていいか?』





空は見事な秋晴れで、優しい日差しが降り注いでいた。
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