極道のこどもたち~愛されてる意味~
side:???
ん―!良い天気!
絶好の海日和ね!!
「お嬢、余りはしゃぐと靖友がまた心配しますよ」
「お兄様は心配性なのよ!私の心配より自分の心配したらよいのに…」
世話役の南雲がクスクス笑いながら私に言う。
「靖友に好きな人が出来たそうですよ」
「嘘っ!どんな人だろ!気になる」
そんな話をしながら海辺を歩いていたら…。
私と南雲の前に打ち上げられた人が居た。
「南雲!?」
私が叫ぶと南雲は電話をして応援を呼んでいた。
私は恐る恐る近づいた。
私は息を飲んだ。
私と年の近い“女の子”だったから。
傷だらけで蒼白い顔をしていても解る。
とても綺麗な人だと言うことが…。
「……に……げ……」
“女の子”は一瞬目を開けて、私の手を触り何かを言おうとしていたが、又直ぐに意識を失った…。
「お嬢!何人か連れてきました。屋敷に運びますね」
南雲が何人かを引き連れながら言う。
私はただ頷いた。
“女の子”は抱えられ私たちの屋敷に運ばれた。
ただ、無事で居て欲しいと思った。