【完】さらば憧れのブルー
「あ。そうそう。今下で話してたんだけどね、雄兄と美由紀さんと私と高森君の四人で泊りがけで出かけようって話になってたんだけど」
「泊りがけ?どこに?」
「うんとね、夜光虫ってのが見れるところ」
「夜光虫って何?」
「これこれ」
私は、ジーンズのポケットに入れていたスマホを取り出し、検索して画面に夜光虫の写真を表示させて高森君に見せた。
「おお!海が青く光ってる!」
「綺麗だから一緒に見に行こうって。高森君を誘って私と二人にしておいて、雄兄は美由紀さんと二人っきりになろうとしてるのが、みえみえだけどね」
「そうなんだ……てか、めっちゃ嫌そうな顔してるけど大丈夫?」
高森君が私にスマホを返しながら、笑うのを堪えていた。