はじまりはミステイク
そう言った圭吾くんが苦笑する。圭吾くんとは、あの藤山の試合ぶりに会う。クラスが違うとなかなか会わないものでね。
「ここにいるって事は圭吾くんも青団?」
「そうだよー。天木も?」
私は大きく頷く。やった。圭吾くんと同じ組だし、一緒の応援団だし、一緒にいられる時間が増えるじゃん!
「応援団頑張ろーな!」
「うん。団長も気合い入ってるし優勝狙おう」
それから団長の指示で、応援合戦や応援団の出し物についての話し合いが行われた。
話し合い中、ふと武道館へ視線がうつる。
……藤山って何団かな?
それと、種目も何に出るんだろう?
また会った時にでも聞いてみようっと。
そして、話し合いが終わり解散の合図でみんなはバラけた。
「圭吾くん、これから帰るの?」
一緒に帰れたら……とか思いつつ、聞いてみる。
「いや、これから部活なんだ」
「そうなんだ。軽音部頑張っ……」
「あ、違くて」
え?