はじまりはミステイク



うん、圭吾くんは……私の好きな人。


「そうだね。早く告白出来るといいね」


藤山がふっと笑う。


応援してくれてるってことだよね?


……うーん、分からないな、藤山の気持ち。


「その時は上手くいくように協力してよね?」


「何かしら力になるよ」


「そりゃ心強いや」


2人でお互いのチャリをこぎながら交わす会話。
圭吾くんに告白する時は、もう藤山の彼女じゃない。


特別なオトモダチ、の関係が終わるんだ。


「ねぇ、藤山は体育祭何に出んの?」


まだ、考えたくなくって、わざと他の話題を振る。


「んーと、騎馬戦と選抜縦リレーだったかな?」


「縦リレー私も出るよ!藤山って何団?」


もしかして、もしかしなくても同じとか?


「俺、赤団」


だよねー。さすがに一緒になるなんて無理か。


「あまりは?」


「私、青団。敵同士だね」


「だね。そうそう、先輩に誘われて応援団もすることになって」


「え!?藤山も応援団なの!?」



< 111 / 246 >

この作品をシェア

pagetop