はじまりはミステイク
うん、圭吾くんは……私の好きな人。
「そうだね。早く告白出来るといいね」
藤山がふっと笑う。
応援してくれてるってことだよね?
……うーん、分からないな、藤山の気持ち。
「その時は上手くいくように協力してよね?」
「何かしら力になるよ」
「そりゃ心強いや」
2人でお互いのチャリをこぎながら交わす会話。
圭吾くんに告白する時は、もう藤山の彼女じゃない。
特別なオトモダチ、の関係が終わるんだ。
「ねぇ、藤山は体育祭何に出んの?」
まだ、考えたくなくって、わざと他の話題を振る。
「んーと、騎馬戦と選抜縦リレーだったかな?」
「縦リレー私も出るよ!藤山って何団?」
もしかして、もしかしなくても同じとか?
「俺、赤団」
だよねー。さすがに一緒になるなんて無理か。
「あまりは?」
「私、青団。敵同士だね」
「だね。そうそう、先輩に誘われて応援団もすることになって」
「え!?藤山も応援団なの!?」