はじまりはミステイク



それから、私は体育祭や応援団の練習に励んだ。あっ、もちろん学業もそれなりには努めましたよ。


それに、圭吾くんとも前より仲良くなれたみたいで、部活がなくて応援団だけの日は一緒に帰ったりもした。


藤山とは応援団の練習中にたまーに会えた。


そして、赤団の女子と話してる藤山を見て、胸がむず痒くなった。






体育祭当日。


「一華ちゃんっ、ついに来たよ。体育祭!」


「あー今日も暑い」


天気は快晴!こりゃ、体育祭を楽しめってことだね。


「いっぱい写真撮ろうね」


「はいはい」


カシャッ


「ちょっ、一華ちゃん!?」


「ふふ、写真撮ったよ」


「私のピンじゃん!そうじゃなくて、一華ちゃんも2人で撮ろうって意味だよ」


「分かってるよー。ほら、行こう」


一華ちゃんに促されて、校庭へ向かった。各団ごとに整列することになっているため、青団のところへ一華ちゃんと並ぶ。


「天木と坂下っ」


すると、背後からある人の声。



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