はじまりはミステイク
「でも面白い展開じゃん。藤山って年下でしょ?」
「うん。しかもなんか可愛げがあるようでないっていうか!つかみどころが本当分かんない」
昨日の藤山を思い出して藤山トークをスタートさせる。
「どんな子かあとで見に行きたいな」
「いやいいよ。また会った時にでもこの人だよって言うから」
「あのー、あまりいます?」
すると、どこからか聞き覚えのある声と呼び名。私はすぐさま声の出処へ目を向けた。目が合った相手は……
「あ。あまり」
藤山だ!
「ん?あまり?まりりんのこと見てるよ、あの男子」
「うん。アイツが藤山」
「ふーん。外見は合格ね。てか、まりりんのこと呼んでるじゃん。行きなよ」
何の用だ!?私はすたこらと藤山の元へダッシュした。
「何で教室まで来たの!?」
「来られるとマズイことでもあんの?」
「変な注目浴びるじゃんっ」
「そう?誰も気にしてないよ」
サラッと言う藤山。