はじまりはミステイク
「待って待って、どこ行くの?」
「どこって藤山のとこ」
「藤山!?なんで」
「藤山と写真撮るんじゃないの?」
そういう意味だったのか!私はてっきりこの場から藤山を撮るのかと……
「まりりん、藤山と写真撮るの?撮らないの?どうする?」
「ふ、藤山」
「あれ?あまりじゃん。どうしたの?」
「今時間ある?」
結局、写真を撮る方に手を挙げた私は、一華ちゃんと学ラン姿の藤山の元へ来ていた。
「?大丈夫だけど」
「なら写真撮ろう!」
「え?」
すぐさま藤山の腕を掴んで、ケータイを構える一華ちゃんの方へ向き直す。
「俺との写真でいいの?」
「いいのっ。撮りたいもん」
「そこに圭吾先輩いるから呼んでくるよ」
え″。
「圭吾先輩、写真一緒にいいですか?」
「おー藤山。いいぞーって天木?」
「ははは。写真一緒にお願いシマース」
そんな流れで藤山、私、圭吾くんの並びで3ショットをパシャり。
「おい圭吾ー!」
「わりっ、呼ばれたから行くな?天木、写真送ってな!」
そして圭吾くんはすぐさま友達の元へ向かった。