はじまりはミステイク



「待って待って、どこ行くの?」


「どこって藤山のとこ」


「藤山!?なんで」


「藤山と写真撮るんじゃないの?」


そういう意味だったのか!私はてっきりこの場から藤山を撮るのかと……


「まりりん、藤山と写真撮るの?撮らないの?どうする?」






「ふ、藤山」


「あれ?あまりじゃん。どうしたの?」


「今時間ある?」


結局、写真を撮る方に手を挙げた私は、一華ちゃんと学ラン姿の藤山の元へ来ていた。


「?大丈夫だけど」


「なら写真撮ろう!」


「え?」


すぐさま藤山の腕を掴んで、ケータイを構える一華ちゃんの方へ向き直す。


「俺との写真でいいの?」


「いいのっ。撮りたいもん」


「そこに圭吾先輩いるから呼んでくるよ」


え″。


「圭吾先輩、写真一緒にいいですか?」


「おー藤山。いいぞーって天木?」


「ははは。写真一緒にお願いシマース」


そんな流れで藤山、私、圭吾くんの並びで3ショットをパシャり。


「おい圭吾ー!」


「わりっ、呼ばれたから行くな?天木、写真送ってな!」


そして圭吾くんはすぐさま友達の元へ向かった。



< 120 / 246 >

この作品をシェア

pagetop