はじまりはミステイク



「圭吾先輩が来るまで先に図書館で勉強するよ。一緒に行ったら集中しないでしょ?」


「う……分かってらっしゃる」



「一華さん、圭吾先輩と図書館に来たらまた教えてください。それまであまりの面倒は見ますので」


「うん。まりりんをよろしくー」


「ちょっ!?」


そして、強制的に藤山と図書館へ向かった。席に着いて教科書を出しつつ、藤山へ尋ねる。


「藤山、圭吾くんが来たら一緒に勉強していいの?」


「赤点になっても知らないよ」


それは嫌だけど……同じ空間に圭吾くんがいるのに話せないのは嫌だなぁ。


「ふぅ、冗談だよ。先輩達が来たら一緒に勉強しよう。それまで苦手分野をするよ」


「うんっ。藤山ありがとう」


そして、一華ちゃん達が来るまで苦手分野に取り組んだ。


「天木、藤山っ」


そして1時間後、一華ちゃんと圭吾くん、竜くんが図書館に姿を見せた。


「遅くなったね?」


「ちょっとだけバンドの練習してたんだ。文化祭で披露する予定でさ。ココ座っていい?」


「いいよ」



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