はじまりはミステイク
「あのさ、まりりん。私行きたいところあるんだけど付き合ってくれる?」
「うん!どこどこ?」
「藤山のクラスに行こう」
え。
「結局来てくれたんだ」
藤山のクラスへ着き可愛らしい女の子にテーブルへ案内された後、藤山が姿を現した。
「一華ちゃんが来たいって言うから来ただけ」
「そうよ。まりりんが藤山が奢るって言うから来たの。あたしコーラね」
い、一華ちゃん!?わたしそんなこと言ってないよ!?
「奢り?ふっ、まぁ今日だけね。あまりは何にする?」
苦笑しながら藤山が聞いてくる。
「……オレンジ」
「はい。ご注文承りました。しばらくお待ちください」
そのまま藤山は裏方らしきところへ歩いて行った。
「ちょっと一華ちゃんっ。私、藤山が奢るなんて一言も言ってないじゃんっ」
「おかげでジュース代浮いたからよかったー」
「もー」
と言いつつも、そんな一華ちゃんの発言に藤山が怒るような人じゃなくてよかったとホッとした。