はじまりはミステイク



あれからも藤山と話すことは出来ず、避けられる日々。


怒りも日に日に増していき、話すのがダメならと今回ラインを送ったところなのだ。


自習時間だから、ラッキーなことに監視役の先生もいないため、出された課題さえ終わらせれば後は自由だ。課題を終えた私は一華ちゃんと過ごしていた。


「ていうか藤山授業中だよ?返事が早いってことは授業サボってんの!?」


「藤山に限ってそれはないでしょ。ケータイ触るのが器用なんだろうね」


「なのに頭もいいなんてズルい!」


そんなことをブツブツ言いながら藤山へ返事をする。


【腹をくくって話そうの間違い!】


それだけ送信する。


「圭吾くんの告白を断ったことって、藤山にしたらそんなに怒ることだったのかな?」


未だに藤山との関係が修復しない。


もう何が原因なのかさえもよく分からないのだ。


すると、ラインの返事が来た。


【何も話すことはないよ】


はぁん!?



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