はじまりはミステイク




「藤山、明日からテスト頑張ろうね」


「うん。あまりは寝ないで解くんだよ」


「う、寝る前提!?藤山〜、私はこう見えてもテスト中は寝たことないからね」


「テスト以外はあるんだ?」


「藤山ー?」


「さーて帰ろうっと。あまり気をつけて」


そのままスーッとチャリをこいで帰って行った藤山。


「こらぁ!私はそんなに寝てないもんねーだ!」


もうっ、人がいつでも寝てるみたいに言いやがってー!






「はい、時間だ。後ろから回収しろー」


チャイムと同時に先生の声。


「私は頑張った……私はがんば……」


ダメだ。今日の分のエネルギーは使い果たした。


「まりりんどうだった?英語」


「一華ちゃん、私はやはり日本人だった……」


「はい?」


英語からスタートしたテストは、頭をフル回転させて白目になりながら解いた。何度おでこを机にぶつけたことか。


結果は、とりあえず今は触れないでおこう。


次なるイベントは、藤山の試合観戦だ!



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