はじまりはミステイク



「明日部活休みなんだ。補習も土日を挟むしないでしょ?デートする?」


「嫌だっ」


簡単にデートオッケーを出してたまるか!


「そんな拗ねないでよ。来週からは学校で部活だから」


「誰も拗ねてないっ」


「どうしたら機嫌直してくれるの?」


少しだけため息をつきながら言う藤山。


4日間、今日は会えるかなって少しだけ楽しみにしてたんだよ。ちょっとは、私側の気持ちも考えてよ。


「この4日間の補習ね、誰かさんのせいで勉強に集中出来なかったから、土日は特別に課題が出されたの。だから、土日は予定があるの」


「それで?」


「そ、それだからデートは無理!」


「あまりの課題を手伝う、っていうデートは?」


え。


「前、あまりの教科書をパラっと見たけど、俺も力になれそうだよ」


こ、こやつめ……。


「……でも藤山はせっかくの休みじゃん。勉強するなんて嫌じゃない?」


私だったら間違いなく拒否してる。



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