はじまりはミステイク



「あまりが一緒だし退屈しなさそうだから、嫌とかは思わないかな」


藤山って、こういうことをサラッと言うよなぁ。


「じゃあ、明日のお昼からデートで。東町の図書館分かる?」


「ま、まぁ」


「そこに13時集合で。朝はゆっくりしといで」


と、そんなこんなで藤山と図書館デートすることになった。





「ねぇ、どうしてこの問題も解けないの?」


「だって、これはこれと代入して……あれ?こうだっけ?」


「あまり、思った以上に手強いね」


翌日。図書館にて、苦笑した藤山から上記発言が聞かれた。


「補習組をなめないで」


「そこ威張るところじゃないからね」


それから藤山の解説タイム。なぜ、1年の藤山が2年の問題を解けるのに、私は解けないんだろう。


「ほら、今の聞いてた?」


「うん。これをこうするってことでしょ?」


「それから?」


「えっと、こうなったから………」



< 67 / 246 >

この作品をシェア

pagetop