はじまりはミステイク
「あまりが一緒だし退屈しなさそうだから、嫌とかは思わないかな」
藤山って、こういうことをサラッと言うよなぁ。
「じゃあ、明日のお昼からデートで。東町の図書館分かる?」
「ま、まぁ」
「そこに13時集合で。朝はゆっくりしといで」
と、そんなこんなで藤山と図書館デートすることになった。
「ねぇ、どうしてこの問題も解けないの?」
「だって、これはこれと代入して……あれ?こうだっけ?」
「あまり、思った以上に手強いね」
翌日。図書館にて、苦笑した藤山から上記発言が聞かれた。
「補習組をなめないで」
「そこ威張るところじゃないからね」
それから藤山の解説タイム。なぜ、1年の藤山が2年の問題を解けるのに、私は解けないんだろう。
「ほら、今の聞いてた?」
「うん。これをこうするってことでしょ?」
「それから?」
「えっと、こうなったから………」