はじまりはミステイク
「……だよね!?私も何を謝っているのかさっぱり」
「でもさ、これだけは言えるよ」
藤山が食べ終わったクレープの紙を折りながら言った。
「あまりの方が得してないとおかしいよ。だって、あまりは俺の彼女じゃん」
あぁ、そうか。
私は藤山の彼女だから、他の子達より高めのポジション的な場所にいるのか。
……むず痒い。
「う、そ、そうだね」
私もクレープを食べ終わり、水を一気飲みした。
無駄に喉が渇いた。藤山の言葉にドキドキして、心臓が暴れ出した。
きっと、私ばっかりドキドキしてる。
いつもいっつも、藤山の言葉と行動に振り回されているようで、ドキドキして嬉しいって思う自分もいる。
私、おかしくなってる。
圭吾くんだけじゃなくて、藤山にもドキドキしてる。
ねぇ、藤山はどうなの?
藤山は、私といてドキドキしているのかな?
面白い……それ以上の感情があるのかな?