はじまりはミステイク



【圭吾くん、ごめん!藤山の家知ってる?】


圭吾くんは藤山の中学の先輩。それなら、知ってるかもしれない。そして、すぐに圭吾くんからのラインが来た。


【知ってるけど、藤山から教えるなってラインが来た】


あ、あんにゃろ、早いことしたね。


【それと、花火大会行けなくなったから、天木と行って欲しいって】


「え……」


圭吾くんと花火大会に行けるってこと?


でも、何言ってんの?


普通、彼女が男と花火大会に行くことをセッティングします?


「藤山の奴、何考えてんの?」


今は病人だから大目に見てやろうと思ってたけど、アイツの考えてることが分かんない。


【一華ちゃんも誘うから、花火大会一緒に行こう!】


お見舞いにも行こうと思ってたけど、やめた。誰が行くもんか。


【俺も友達と行くつもりだったし構わないよ】


【じゃあ、19時に野花公園で待ち合わせよう】


そして、すぐさま一華ちゃんへ電話をする。



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