はじまりはミステイク



「なに、あまりって。余り物みたいじゃんっ」


「で、あまりの連絡先教えてくんない?」


無視かーい!って連絡先!?


「なんで!?」


「だって、オトモダチじゃん」


オトモダチ…………うん、オトモダチ?


「いや、付き合ってることでいいんだっけ?」


「ストップ!あんた、私のこと知らないのに付き合っていいわけ?」


「今フリーだし問題ないよ。あまりは俺のこと好きみたいだし、好きになれるように努力してみる」


いやいやいやいや。この時点で本当のことを言って、昨日のことはなかったことにしよう!


「だからね、藤山!昨日のことは」


「おー藤山!例の彼女?」


と、そこへ知らん男子登場。ツンツン頭でガタイがいい男子。


「うん、彼女。あまりっていうの」


藤山、紹介の仕方可愛いなぁ……ってそうじゃなくて!


「へぇー、あまりちゃん。珍しい名前じゃん」


「でしょ」


なんとも冷静な対応だ、藤山よ。



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