はじまりはミステイク
「ていうか、あまりちゃんって先輩じゃん!?」
「そうだよ。てか、マツ先行ってて。あまりと話すことあるから」
ん?藤山の返事を聞きつつも、私の組章を見て去ったツンツン(マツくんというらしい彼)の驚き発言が引っかかった。
「え、藤山タメじゃないの?」
「俺、1年。組章緑だし」
藤山に言われて、ブレザーの胸元を見てみると緑の組章=1年。
うっそ。私、告白相手間違えただけじゃなくて、年下に告ってたわけ!?
「てなわけであまり、マツにも彼女って知られちゃったから、お付き合い決定で」
もう、今の私には言い返す気力がございません。
「はい、ケータイ出して」
渋々ポケットからスマホを出す。ラインのフルフル機能を使いながら私はぼやく。
「何この始まり。こんなお付き合いってある?」
「あるんじゃないの?現に俺達付き合うことになったし」
「ねぇ藤山、何か企んでんの?」
「だったら?」
え、マジなの?